戒流の渦 感想
あらすじ
流されるままに生きるか……?
それとも……自らの足で歩むのか?
これはとある世界の物語。
この世界に生きるのは人ならざる種族の青年。
偏見と迫害の中で大切な人を失い、自らも人を殺めてしまう。
罪の意識と自らの存在意義に苦悩しながら世界をさまよう彼は、やがて辺境の地に建つ教会にたどりつく。
そこで出会った人々は、彼と同じように自分の犯した罪を背負いながらそれでも懸命に日々を生きる人達だった。
★感想
この物語は色んなものを背負いながらもどう幸せに生きていこうとするか、罪を償いながら生きていくかが根幹にある物語である気がした。
冒頭で主人公の大切な人、フローラが人間に殺されてしまうわけであるが、その後に主人公の夢で度々フローラは『幸せに笑って生きて欲しい、そのために私を忘れて』という。
フローラルートだと結局忘れられずにいてそのまま主人公は亡くなってしまう。
このエンドは戒流の渦で結構大事なエンドだと思っており、他のエンドとは違い唯一主人公は眠るように亡くなる。
多分唯一のハッピーエンドなのではないかとも思うし、俺自身このエンドは主人公自身が自分を赦せた瞬間ではないかとも思う。
なのでプレイする時は最初か最後がいいのかなと思う。
他3人のルートでは果たしてヒロインや神父様含めて幸せになっていけるのかと思うとそれは“否”だと思う。
結局どのルートにしても自分の罪に苦しめながら生きていくんだろうなというエンドであったと俺は感じた。
ヒロインでは無いものの唯一その自分の罪を赦し前向きに明るく生きているのはリタで皆が皆リタのように生きれれば幸せになれるのだろうが、そうもいかない難しさもあったように思う。
リタは自分でも折り合いをつけて前向きに進んでいけた人でだからこそ攻略対象外なのではないかとも思った。
多かれ少なかれ生きていく上では何かしらの罪を背負っていく訳だがそれと折り合いをつけて前向きに生きられればということを感じさせる1作でありました。