sweet pool 感想
あらすじ
日常に紛れこむ「非日常」。
誰も気づかない。
ただ、自分だけが……。
主人公・崎山蓉司は、ごく普通の学生として淡々とした日々を過ごしていた。
だが、ある時を境に少しずつ周囲に変化が起き始める。
突然接触してきた・城沼哲雄、変わり者で有名な翁長善弥。
体を苛む奇妙な苦痛と幻覚、生々しい悪夢。
果たしてそれらは本当に幻なのか。
そして、哲雄と善弥の目的は一体なんなのか……。
東京都管見区。
都市郊外にある男女共学の学園・私立駒波学園を舞台に物語は始まるー。
★感想
あらすじでは蓉司は“ごく普通の学生”とあるけれど病弱で1年浪人はしている。
これにも理由がある訳で、体内に寄生されている生物のせいである。
ちょっとずつそれが分かってくる感じである。
このお話はニトロプラスの『沙耶の唄』に似てると聞いてはいたけれど個人的には話は似てるとは実は思わなかったり……。
確かに肉塊などは出てくるしそこを見れば似てるのかもしれないが沙耶の唄は異生物?の恋愛に対してこれは同生物の繁殖とそれを宿した者の葛藤を描いたものではないかと思う。
望まなくして寄生された者たち、そしてその周りの人々の模様をしっかり描かれていた1作だと思う。
睦なんかは完璧巻き込まれではあったと思うし、この生物?(一応、神様と崇められている者)のフェロモンにやられおかしくなってしまったし、睦ルートだとそれが故に蓉司を食べてしまい結局はその宿命を背負ってしまったのでいたたまれない……。
このお話では哲雄がメインであり、その寄生されていた者とどう立ち向かっていくかが描かれており、姫谷はずっと慕ってきた組長とその息子を成り行きとはいえ蓉司と哲雄にやられてしまったのを見て復讐にかられる様などホントにどっちも見てて胸が締め付けられる思い出あった。
あと、蓉司と哲雄との間に出来た純正がどうなっていくかなども個人的に気になったりしてます。
この作品をやっててNORIKIYOさんの秘密という曲のこのフレーズがよぎりました。
This is in my life
うつむいてはいない
今前を見て顔上げりゃ
「憂鬱な時代」
そりゃ生きてりゃさぁ
ただ奇麗なままじゃ居られない
This is in my lifeいびつでもいい
いびつでも…
いびつでもいい
いびつでも…
いびつでもいい
本当の事も秘密でもいい
こんな想いをこの作品には感じた1作でした。