雨 TheRain 感想
ー途方に暮れる主人公に声をかけた少女-
雨が上がるまでの1週間 三姉妹との明るく楽しくHな生活が始まる。
夏が終わりを告げようとしている頃。激しい夕立に見舞われ、ボクは途方に暮れていた。
この田舎町から出るための唯一の道が、がけ崩れで動けなくなってしまったのだ。
『僕は逃げてきた。何きら逃げてきた……。』
逃げつかれた時にこの田舎町にたどり着いたのだ。シャツもパンツもずぶ濡れだった。
だけどこの雨が、ボクの中にある嫌なことを、全て洗い流してくれるような気がした。
田舎町をとぼとぼ歩いていると、向こうにバス停が見えてきた。
バスはもえこないことを知っている。
だけど雨宿りくらいは出来そうだった。
ボクは、地べたに座り込み、これからの事を思いめぐらした……
その時……
『どうしたの?』
目の前にはいつの間にか一人の少女が、ボクを覗き込むように立っていた。
黒いこうもり傘が肩越しに見えた。
少女のつぶらな瞳と、優しい笑顔が、やけくそなボクを引き留めた。
『こんなところで、風邪ひくよ?』
『放っておいてくれよ。』
『なんでこんなとこに座っているの?しかもびしょ濡れ。』
『ボクはびしょ濡れになって地面に座るのが好きなんだよ。』
ー少女は『詩(shi)』という名前だった。
くたくたの野良犬みたいにヘコんでいたボクにとって、彼女の優しい笑みは、麻酔のような快楽だった。
『ね、うちに来ない?』
『何でボクが君んちに行かなきゃ行けないんだ。』
強がってみせたけど、ボクは半ば行く気になっていた。
「詩」の姉が2人住む、たった3人の家。
「雨が上がるまで、ずっと居ていいよ!」
夏の終わりの雨は、長い雨になりそうだった……
★感想
長岡建蔵さんがシナリオで音楽がさっぽろももこさんのゲーム。
そんなにこのゲームは長くはないがすごく個人的には落ち着くゲームだった。
雨という状況もあるのだとは思うけれど、三姉妹の雰囲気と主人公の背負い込んだ感じの退廃具合が好きだったり……。
ちなみにこのゲームは4人の主人公がいてそれぞれ訳があってこの家に泊まる。
なんか優しさに包まれたゲームでこの家を通して傷を癒してまた前に進んでいくような作品に思えた。(某ゲームMにコンセプトが似てる気がしたが多分こっちのゲームの方が発売日が先)
この姉妹が『詠(えい)』『美衣(びい)』『詩(し)』でABCになってるから主人公にも何か共通項あるかと思いきや何も無かったように思う。(何かわかったかたいたらご一報お願いします)
なにか疲れたなぁとか思った時にやりたいゲームでした!
余談:この詩の泣き顔好き