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エロゲは酒の如し

エロゲ、美少女ゲー、ノベルゲーの感想書きます

琥珀色の涙 感想


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妻の死から10年。
繰り返される、アルコールに依存した生活。


生きる気力も無く、惰性だけで永らえる毎日。
何もかもがどうでもよかった。
それが、男の日常。


ある冬の日、夕暮れ。
乾いた風の吹き荒ぶ街角。


 男は謎の少女と出会い、
その日常は色鮮やかに変貌する。
訪れる平凡で幸福な日々。


二度と失くせない。


もう二度と、失くす訳にはいかない最愛の人を守る為。
男は闘いの場へと赴く。

 

 

 


感想


 古い作品なのでやる際の注意点としては、バッグログなし、既読スキップ、オートモードもないこと。
声もないです。


 話としては王道のサスペンス、ハードボイルド作品であった。


 謎の少女は国が研究として、優秀な才能の遺伝子を組み合わせて子供を作りその子たちを国のために使う予定であり、それまでにその実験により流産や、母体に負荷がかかり母が先に亡くなる等のことが起きていたが、謎の少女『ミル』と兄と姉が3つ子で無事産まれるものの、兄と姉の自殺によりミルだけが生き残り、国がその子を探してミルを国の研究所に連れていく途中で逃げられて行方を探して主人公のとこにいたのが分かりミルを取り戻そうという内容。


 これだけだとよくある話であり、面白みも少ないかと思うのですがこのゲームは個人的にそこがメインのお話ではないと思っています。


 主人公のマックスは10年前に妻を事件で亡くしており(それもミルの事件と関わりあり)無惨に殺されたのを映像で見たということもあって廃人寸前であった。


 そこにいつもお酒を買いに行ってるお店の前でミルが倒れてるとこを見つけ保護し、主人公行きつけのお店の店主の娘『コハル』と一緒に暮らしたり交流することで主人公の心も人並みに戻るようになり、性的虐待を受けていたミルも人の感情を持つようになる。
 
 コハルはコハルでマックスに恋をしていたもののマックスとミルが恋仲に落ちていくのを見ているしかできない心理描写。


 マックスはミルのことを、ミルはマックスのことが好きではあるがお互いの過去により踏み出せない心理描写。


 そして3つの結ばれるエンドはあるものの、完璧なハッピーエンドではない。


 ミルと失意の中結ばれるエンドではコハルが結局国によって殺された後に結ばれるのではあるが結局早くしてミルが亡くなりその後を追うようにマックスも亡くなってしまう。


 時を経てコハルと結ばれるエンドではミルは殺害されてしまいコハル自身、10年前に妻を亡くしたマックスに近い心理状態にはなるが、隣にはマックスがいて2人で将来を歩んでいこうとするエンド。


 そしてTRUEであろうミルと結ばれるエンドでは、コハルもミルも生き残ってはいるもののコハルの務めていた店は父のお店であるのだが、父はマックスの元同僚で現在国の研究所の一員であるレイラの手によって殺されている。(コハル父はどのルートでもレイラの手により殺害されている)


 3人とも生き残ってはいたものの大切な人が亡くなったというショックは受けたものの気持ちに整理をつけてマックスの働いたBARで匿われながら働き、マックスとミルは海外で暮らす。


 思うのは幸せというのはずっと続くものでは無いけれど必ず存在し、誰にでも平等にあるもの。
突然それを失うこともあるけれど生きてさえいれば小さな幸せでも感じることも出来る。


 そんなことが伝えたかったのかなと思うのと、人は誰もが多少なりとも傷つき怯えながら生きているが少しの勇気と取り敢えず生きてさえいれば幸せはくるってのを感じれたいい作品でした!