想い出の彼方 感想
ー『想い出の彼方』ー
楽しかった日々、忘れられない暖かな記憶。
胸が締め付けられるような、冷たい記憶。
過ぎ去ってしまった遥かな過去。
心の奥底に埋もれ、意識することのない記憶。
夢、悲嘆、哀惜、歓喜、絶望、憎悪、
ーー誰しもが持つ想いの稚積。
それに心をゆだねた時
人はノスタルジアに染まり、
想いから出るものが心を包み込む。
5年ぶりに帰郷した故郷。
そこは記憶する街とは違っていた。
人が5年分の時間を重ねている。
街も同じ分だけ時間を重ねている。
5年前、俺はここに住んでいた。
だけど、“ここ”じゃない。
変わりゆく街並み、色褪せていく想い出。
記憶の奥底に埋もれてしまったこの街で、俺は何を失い、
ーー何を取り戻せるのだろうか?
★感想
一言で言うなればこのゲームのテーマは『過去との決別』だと思う。
これはどのエンドにしても言えるテーマであったと思う。
特に顕著だったのが美緒ルートと葉耶香ルート。
この2人のお話がメインでもあった気がした。
学生時代に主人公が心を寄せていた葉耶香が自殺という手をとってしまったことへの懺悔だったり未だに好きという想いへの決別、ルートによって違うが美緒ルートだと気持ちに整理をつけ、昔から美緒は主人公に思いを寄せていたこともあり過去の精算をして付き合う話か、自殺はしたものの失敗に終わり社会的に抹殺された葉耶香の過去全てを受け止め彼女の壊れた心を治るのを寄り添いながら待ち続け一緒に過ごすのかというお話。
残り3人攻略キャラはいる。
ひふみに関しては過去の自分を受け入れ今を生きていこうとするお話。
有紀はこの子の姉に想いを寄せていた主人公の気持ちの踏ん切りと有紀の姉へのコンプレックスを乗り越える話。
縁さんは過去の旦那さんの想いを断ち切り新しい恋へと向かう話となっている。
何となくおもひでぽろぽろのエロゲ版みたいな感じがした。
少し惜しいなと思ったのはこのゲームはルートロック式で攻略順が決まっており
美緒→葉耶香→ひふみ→有紀→縁
となっている。
個人的に美緒か葉耶香のお話を最後に持ってきた方がよかったなぁと思いました。
全体的にいいお話でした!
P.S.
このCGにはゾワッとしました