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エロゲは酒の如し

エロゲ、美少女ゲー、ノベルゲーの感想書きます

殻ノ少女 感想


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★あらすじ

昭和三十一年、三月。
敗戦から十年が過ぎ、在りし日の姿を取り戻しつつある街、東京。
探偵の時坂玲人は井の頭公園にてひとりの少女から変わった依頼を受ける。

「探して欲しいんだ。――私を。本当の、ね」

同時期、玲人は警視庁時代の同僚だった魚住から少女ばかりを狙った連続殺人事件の調査の依頼される。
そして妹の紫が通う私立櫻羽女学院では女学生二人が行方居不明となっていた。
学院教頭の佐伯時生は紫の兄である時坂に行方の調査を依頼する。
教頭の頼みを聞き入れる形で女学生の情報を探るために教師として潜入した時坂はそこで彼女と再開した。
朽木冬子。私を探して欲しいと依頼した少女。

「やぁ ――また逢ったね、探偵さん」

犠牲者は増えてゆく。
そして新たな犠牲者に選ばれたのは――。

 

 

 

★感想

 

まずはメインとなるキャラクター紹介から。

 

時坂玲人  

元刑事の探偵。猟奇殺人の解決に定評があり警察とは懇意。過去に婚約者を殺害されている。


朽木冬子  

良家の女学生。家庭の事情により自己のルーツに疑問を抱いている。時坂に何某かの共感を覚える。


時坂紫   

玲人の妹。家事万能、生活力の無い兄を支えている。両親は無く兄妹仲は健全に良好。


四十宮綴子 

紫の友人。裏表のない明るく活発な性格の持ち主。兄妹の関係に憧れて玲人に懐いた。


水原透子  

冬子の友人。母子家庭が原因で劣等感を抱えている。その反動から己の理想像である冬子を崇拝している。


高城秋五  

友人の探偵。和菜という妻がおり現在第一子を妊娠中。過去作カルタグラの主人公。


六識命   

連続殺人犯。玲人の婚約者を殺害した産科医。六年前より消息不明。

 

この辺りのメンバーを中心に物語が動いていきます。

それ以外にも主人公の同僚の魚住巡査部長、月世界のオーナーの葉月杏子、カルタグラから出ている管理官の八木沼了一なども中心として動いていたりします。

 

大きく分けるとこの殻ノ少女で現在進行形で起る事件が2つある。

 

・日下達彦によるバラバラ殺人事件

・葛城シンによるバラバラ殺人事件

である。 

 

ざっくりとその事件のあらましを。

 

【日下達彦によるバラバラ殺人事件】

自分の妹である西園唯がとある売春グループに所属していたことを知る。

そして、妹が穢れたことにより手にかけてしまうわけです。

手をかけてしまったことへの後悔と、完璧な妹を作り上げる、そして売春グループへの復習が重なり女学生達に対して猟奇殺人を行ってしまうというもの。

 

【葛城シンによるバラバラ殺人事件】

幼少期に実の父が作り上げた作品、殻ノ少女に衝撃を受ける。

そしてその作品に魅了され続けたことと、そして自分の母への想いなどが重なり殻ノ少女の実物を作ってしまう。

 

 

この事件が主に起きる事件であり、その事件とか色々な人々の過去や想いなどが複雑に絡み合っていきます。

 

そしてこれも重要な事柄である物があります。

・六識命事件

・朽木冬子からの自分を探して欲しいという依      頼

 

またざっとしたあらましを。

 

【六識命事件】

この物語から約6年ほど前のお話。

連続婦人殺人事件が起こっていた。

その事件で主人公の時坂玲人の婚約者が殺害されてしまっていた。

 

【朽木冬子から自分を探して欲しいという依頼】

これは日下達彦の事件が起こりたての頃の話。

妹の紫が通う学園の教頭から学園内で失踪している学生達を探して欲しいと言われ、臨時教師として雇われた時に出会う朽木冬子。

その子が気になる玲人。

そして公園にてこの依頼を受けることとなる。

 

 

結果として少しずつこれら4つが絡まっていき、最終的には六識命と主人公の対峙となる。

その前にて朽木冬子は何者かに攫われていたのである。

 

犯人の目星はついており、葛城シンである。

しかし冬子を連れ行方をくらませておりどこに行ったか分からない状況でもあった。

朽木冬子は母である美砂に瓜二つであったがために、葛城シンが一目惚れをし、連れ去ったと思われる。(そしてこの2人は過去に群馬の修道院で共にすごしもしていた。)

 

話はそれだがこの六識命との対峙し、無事逮捕に至ったがどのような手口を使っても過去の事件などを一切口にしないのであった。

 

無事、六識命が逮捕された後に学園に行く玲人。

以前校庭で絵を描いていた冬子が完成したら見せてあげると言っていた絵を見る。

空は綺麗な瑠璃色の鳥が殻から羽ばたいていく絵であった。

 

きっと冬子は自分の過去を知ることによって殻を破り羽ばたいていこうとしたのでは無いかと思った。

 

そして玲人は行方を眩ませている葛城シンと朽木冬子を探していくというのが二部作目になる。

 

この作品を通して思うのはどの事件に関しても、どの人にしてもパラノイアに囚われていたのだと思うし、自分の気持ちの折り合いの付け方が違うだけなようにも思った。

皆等しく悲しみを背負っていたのだなぁと痛感させられるような思いだった。

 

しかし、玲人に関しては婚約者に対してのパラノイアは解けたのかもしれないが新たに冬子に出会いその事でそっちにパラノイアが出てしまったようにも思う。

 

これからどうこの冬子との事に対して向き合っていくのか楽しみであります。