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エロゲは酒の如し

エロゲ、美少女ゲー、ノベルゲーの感想書きます

MUSICUS! 感想


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主人公・対馬馨(つしま・けい)はかつては有名な進学校に通っていたが、とある事情で中退。今は定時制に通っている。
『親の後を継いで医者になる』という最短のレールからは外れたものの、まだまだ挽回可能。
ただ、最近は『それでいいのだろうか?』と考えつつある。
定時制で出会った、これまで周りにいなかった多種多様な人々。
世界には自分が知らないものが沢山あるんだと実感させられた。
……なのにまた、戻ってしまっていいんだろうか?
僕は本当に、医者になりたいんだろうか?
それが僕の、この対馬馨という人間の、生まれてきた目的なんだろうか?

 

そんな中、市の懸賞に応募した小説をきっかけに、音楽プロダクションの社長・八木原から『うちのバンドの遠征に同行してレポートを書いてくれないか』という依頼を受ける。
取材先はかつてはメジャーでも活動していたバンド『花鳥風月』。
そのリーダー・花井是清はかなりの変わり者で、馨に対して『音楽なんてろくなものじゃない』と音楽の無意味さをこんこんと説く。
そんな花井に戸惑いながら参加した初めてのライブで、馨は花鳥風月の音楽に心を奪われてしまう。

 

数日後、初めてのライブの感動を忘れられない馨の元に届いたのは『花鳥風月解散』のニュース。
突然の解散に納得いかない馨は花井を説得に向かうものの、議論は平行線でらちが明かない。
その後も顔を合わせるたびにバンド再開を求める馨に、花井はこう言う。
『馨君、きみがおれのかわりにロックをやらないか?』

 

 

 

感想


 まずはこのゲームは4つのルートがあって多分やる順番によって印象が変わると思う。


俺がやった順番としては『三日月→弥子→めぐる→澄』


あくまでも俺は『弥子→めぐる→三日月→澄』の方がいいかなぁと思ったりした。(強制では無いです。)


 元々の話としては馨が八木原さんにバンドのレポートを書くよう依頼されたことから始まる。
それをしていく。


だが、レポートを書いてる途中で花井是清が所属するバンド『花鳥風月』が解散ということになる。


そして、花井是清に説得を試みるがダメであった。
その時に花井さんの音楽論などを色々聞かされることになる。


 そして花井さん自信は表舞台には立たないけど曲は提供する代わりに馨がバンドをやれという。
そしてボーカルとして花井さんの妹の三日月をこっちに呼んで2人で音楽をやるんだということになる。
そして馨はギターを練習し三日月も歌の練習をする。


 が、結局花井さんは自殺してしまう。
2人がやるはずの曲も完成することがないまま……


そこで主人公の音楽感が固まったような気がした。


ここまでがざっとした共通。


そして個別へ。


 弥子のお話が1番ライトでかつ学生らしさが出ていたルートで、みんなでいい学園祭にしていこうというようなお話。
 結構定番なお話かなぁという印象でした……


 めぐるちゃんのお話は大御所の『朝川さん』が師匠でその方がめぐるの中に生き続けていた(音楽魂という意味で)
 が朝川さんがもう歳ということもあり認知症+末期ガンでいつポックリ逝ってもおかしくない状態ということで朝川さんの現役の時の曲をライブでやると言った流れ。


 めぐる自身、音楽は好きだったもののアイドル活動は向いていなかったらしく苦に感じていたそう。(不眠症などの薬を飲む程度に)
 そんな中、アイドル時代に曲を提供してくれた朝川さんの所へ行き悩みを相談して、『楽器を演奏してみたらどうだ』と言われたことからバンドを始める。


 そして音楽にハマっていき楽しみながら演奏ができているというもの。
そしていつまでも朝川さんをリスペクト&したっているのだなぁと思わせてくれた。


 朝川さんの音楽魂はやはりすごいなぁと思ったのと生き様が正しくロックスターであり、花井是清とは別な意味で音楽に囚われていた人だなぁとも思った。

 


 三日月のお話が恐らくメインのお話。
 今までインディーズとしては人気があったDr.flower(馨の所属するバンド)。
でも世間的には知名度は低く1部で人気のある状態が続いてた。


そんな時に三日月に有名なディレクターから声がかかる。
が、それを一旦断るとバンド事スカウトされる。


それを受けるかどうか悩む馨。
やはり心の中にあるのは『花井是清』。
彼が馨に語った音楽論は深く心に刻まれてることもあり、悩みはしたがメジャーになることを決意。


ここでは人気になることでの大変さなどが書かれており、困難を乗り越えて次のステップに来てもまた新たな困難があり前向きに、時には休んででも乗り越えて行くんだというメッセージがあったと思う。

 


 そして澄ルート。
これがまぁ、1番瀬戸口さんらしさが出てた気がする。


 が、何となく個人的に感じただけなので違うかもしれないけど俺としては今までの瀬戸口さんの作風?瀬戸口節とは違う気がした。


 何となく電気サーカス(瀬戸口の小説)に似た感じを受け取った。
この馨はなんか水屋口くんに似ていた気がした。
直感的にそう感じた。


 澄と馨の関係も水屋口くんと真赤に似てる気もした。


 それはともかく、このお話は三日月をソロで活動させることから始まる。
無事、三日月はメジャーでデビューし順風満帆に売れている。
しかし、三日月の抜けたDr.flowerは相も変わらず。


 そしてこのバンドに入ったからには売れるようにすると言った風雅がストレスで倒れてしまったことがバンドの解散に繋がった。
他にも理由はあり、馨が好きなように弾いた路上ライブでこんなに清々しいんだと思ったのも理由。


そこから各々の道へ進む訳だが、馨は引きこもり自分の理想とする音楽を作り続けてはたまに外で演奏したりする。
 その路上ライブで聞いてくれた澄に話しかけられたことがきっかけで進行が深まり、同棲まですることに。


 ある時、澄の妊娠が発覚するも堕ろすように言う馨。(さすがにちょっと俺はえぇとなった。)


 その翌日に澄は馨の音楽を聞きながら(体調も悪かった)帰宅の途中で車に跳ねられ亡くなってしまう。


そして亡くなったことをまた音楽にしようとする馨であった。
 といった話。


 これは多分、花井是清が生きていたら辿ってた道なのかもしれない。
いや、辿っていたのだが多分このままでいたらと思い自殺を決意したのだと思う。


 そして音楽、音にだけ囚われ続けるとこうなってしまったのだろう。

 


 馨は身をもって経験してしまったのやなぁと。
第2の花井是清なんだと思うのと、影響を受けた人が花井是清だったからかもしれない。


 三日月の話の時に(澄との話の分岐前)金田が子供作って「おいおいおい」と思った俺だったけど、澄ルートの馨は音楽に囚われてたせいか中々のクズっぷりな発言でした……(金田も引いてた)

花井さんや馨の音楽とはという答えは結局これなんだろうと思う。

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 でも何となく花井さんと馨には伝わらない気もしなくは無いですが……


 このルートは非常に良かったです!
エンドロールにて恐らく馨が作った曲もまた陰鬱な感じだしタイトルが「No title」やし……