青異薔薇 感想・考察
移りゆく季節の狭間ー時代に取り残された墳墓で、物語は産声をあげる。
花園と呼ばれ、一時代を築く程の繁栄を成し遂げた神秘の迷宮は、しかしやがて欲望という名の病魔に侵されてしまい、枯れ果ててしまう。
そんな、虚飾という名の幻想が消え去り、もはや朽ち果てゆくのを待つばかりの、人々の記憶からも忘れ去られようとしていた迷宮の奥深くから……
……何かが芽吹き、ひと花を咲かせようとしていた。
考察・感想
まずは感想から。
今回はRPGゲーでした。
想像以上にしっかりゲームが作り込まれており普通にゲームとしてもかなり楽しむことが出来ました。
HAINゲーとしてもかなり濃かったと思いますし、ゲームとしても面白かった為かなり満足しております。
では考察と感想を織り交ぜた話に移ります。
今回は青異薔薇が日の目を浴びるためにこのダンジョンから抜け出すお話になっております。
そのダンジョンはイシを思わせる物体が以前作り出した物(作品)で未だにその栄光に縛られそして新たな作品を作り出そうとするも失敗作ばかり産み出してしまう。
そしてどうしたらこの世に受け入れてもらえる、喜んでもらえるかに苦しんでいる。
けれどイシを思わせる物体はその過去に縛られ時代に取り残されていることに気づいていない。
その中で唯一成長を遂げたのが青異薔薇。
そしてダンジョンを巡り、イシを思わせる物体が生み出した作品やキャラを吸収しながら成長してきた。
イシを思わせる物体が自分に夢をもう一度見させて欲しいと言うがそれを拒否し自分の物語は自分で切り開くと決意。
イシを思わせる物体から産み出されたのは確かだがここまで成長しできたのは自分の力であり、あなたの力ではない。
だからこそ自分のこれからの成功は自分で見ていきたい、作者に夢を見せる道具じゃないんだぞと。
青異薔薇は自分の母(作者)の思い通りではなく自分で物語を切り開き、進んでいくイシを見せたものと感じた。
母(作者)との決別という意味もあると思うがイシを思わせる物体と戦い見事勝利する青異薔薇。
そうするとイシを思わせる物体は変化する。
「混沌のカナタより導かれし、百花繚乱の化身。乱れ咲く乙女が物語の花々、我が名のすなわちー千篇万華」
この千篇万華は過去にスイセン、ツバキ、ヒナゲシ、クリムゾングローリー、アヤメ、ワスレナグサ、ニチニチソウなどを産み出したもの。
そして青異薔薇も。
だが青異薔薇はこの世にでて花開いてはいけないものであるが為にこの手で倒すとのこと。
青異薔薇が追い求める物語は堕落へと導き虚無をもたらすらしい。(ここら辺は改めて考察出来たらと思う)
推測ではあるが人気作になったとして、ファンはもちろん着くが行き着く果は結局何も残らないということなのかなと。
色々コンテンツなど出てその時は人気作が故に販売などされるが時代がうつり変わったりした時には結局は皆忘れ去り何も残らないという意味なのかなぁと。
それでも青異薔薇は進んでいき、革命を起こしていきたい、いこうと思ってるようにも思う。
見事、千篇万華を倒しプレイヤーに感謝を告げる。
そしてこの世は飢えや乾きを満たすための戦いが続いているらしい。
それぞれ思い思いの花を咲かせ自らを飾り立て。
今も尚、受けて側はああいう作品が見たいこういう作品がみたいこの作品はダメだなどあり作り手はそれに見合うものを作ったり、はたまた自分の作りたいのはこういうものだとイシを持ち貫き通したりという世界で現に今がその状態でもあると思う。
そして青異薔薇はこの世に出てと言うよりは今、もしくはこれから活躍している、していく作品やキャラクター達にバックアップしつつその作品やキャラクターの中に自分の要素も取り込ませているのかと。
そうしていけばいずれは自分の花がこの世に出る瞬間もあるだろうし、そうでなくても気づいてくれる方もいるということとそしていつか自分が花開くことを願いながら。
この作品の途中で青異薔薇は1回メイドさんと戦い地上に出たが陽の光でその身体を焼かれてしまう。
多分これはこの世へ出たものの世間のバッシングなどに晒されてしまったのだと思う。
そしてもう一度潜りこの世にどうやって取り込むかという作戦を練るという意味だと思う。
あと???のセリフ「○○みたいな光景だ」というのがまだ適切な言葉が見つかっておらず気づき次第書こうかと思います。