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エロゲは酒の如し

エロゲ、美少女ゲー、ノベルゲーの感想書きます

The beautiful World 感想


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第1章
都内で起きている連続殺人事件を軸に様々な登場人物達の歪んだ関係が描かれていくサスペンスタッチのストーリー。


第2章
ザ・ペッパーバッグと呼ばれる頭部を紙袋で隠した怪人によって引き起こされる連続殺人事件の真相とは……


最終章
ーこんな世界全部壊れてしまえばいい。

 


感想
 
 テックジャイアンの2011年の10月号と11月号と12月号で分割で連載されていた作品。
一応この事件のお話は解決はしているものの続きがあるはずだったらしい。


  この作品はなかなか面白かった。
家庭の事情で叔父の家に住むことになり、転校先でのクラスメイトと放浪部として近くで起こっている事件を探っていく話にはなっています。


断章を読むことでその物語の別視点を読むことができ、より深みが出たと思う。

 


 ここに出てくるキャラクター達には暗い過去があり、その過去を垣間見ることでそれぞれのキャラクターの人間性などに深みが結構出ていたと思う。
その過去というのも近親相姦だったりレ○プだったり殺人だったりとなかなかにヘビーなもの。


 実際に放浪部がおっていく事件も身近な人達が絡み合っており、被害者も加害者も身近な人物が多かったもののそのキャラクター達の背景を見るとどうしても一方的に責められないというか同情する気持ちも出てきてしまってたのが本音でした。


 結局、皆が皆それぞれの過去を引きずり生きてきて上手く折り合いをつけられるような事ばかりでも無いことを書かれてた気もする。
それぞれの想いが相手に上手く伝わらないもどかしさだったり苦悩だったり生きていく上で色々な障害をどう乗り越えていくかを見てた気がした。


 不器用ながらも一生懸命生きる、生きてきたこの作品は美しさがあったと思う。


 サッカー部の輪姦+堕胎事件や一連の女子○生殺人事件で人間の汚さや欲、その人がどうして行ったかなどみてやはりやってることだけを見ると悪いことだか情状酌量の余地もあるのかなとか思ったりもした。


 そして、ペッパーバッグを殺めた主人公も殺人には理由がなければしないことや過去に精神疾患だった母を殺し主人公を犯した父を殺めたこともあり性格に難はあったものの根は優しい人だった。


 この醜くも美しさはなんとも言葉では伝えづらいがこのゲームをプレイしてほんとに良かったと思う。