ABANDONER 感想
25年前の大戦をはさみ、レーシュ国の首都であったトラストラストは、トリスタニア共和国の属領となる。
大戦で勝利したトリスタニア共和国は、トラストラストを自治せず、かわりにトラストラストをレーシュ国から離脱するように朽ちかけた壁を修復し、駐留軍を置いた。
トリスタニア共和国トラストラストと、現在のレーシュ国首都ウル。
隣接する二つの都市を隔てるのは、厚く高い国境の壁。
決して超えることの出来ない絶望の壁。
絶望を希望にかえるべく、トラストラストから離脱するようとしたものは駐留軍の手によって、全て打ち消されてく。
20数年の間、トラストラストは戦後の近代化の波から離れ、逆に荒廃が進んでいった。
ー最後までその手を離してはならないー
少女の手を引き、悲しみのディストピアをかけ下りる。そんな物語だ。
解放ではなく閉塞。
希望への道程ではなく、絶望からの逃避。
箱庭のような世界を駆け抜ける彼らは、渦に巻き込まれるように、核心へと引き寄せられていく。
ラストに彼らが手に入れるのはどのような輝きに帯びるのだろう
★感想
まずは雰囲気がめちゃめちゃいいということ。
ハードボイルドだが、派手な感じのでは無くしっとりと大人の世界観と言った感じである。
絵もすごく綺麗なのと音楽も相まっていい雰囲気である。
出てくるキャラクター達も個性的なキャラが多く、出てくる男キャラがかっこいいキャラが多いし、活躍します。
やや女性陣の見せ場も登場シーンも少ないのでそういうのを期待するとやや肩透かしになるかも?
話としては、主人公のニールがトラストラストから脱出をするべく賞金稼ぎをしてお金を貯め、船に乗りウルへ行くこうとするところから始まる。
その賞金稼ぎのために捕らえることとなるのがエレナなのですが後々にこの子の存在が物語の根幹を担うことにはなるのですがまぁ余り出番が少ないのと中盤は寝込んでます。
結局、トラストラストから出るために不定期で且つ膨大な金が必要となる船に乗らなきゃ出られない船、これがブロワという悪いおっさんの研究所に繋がることに後半辺りで気づきます。
というのも以前に相棒であるアントニーオと主人公は警備員に扮装しブロワという奴の研究所へ忍び込みエレナ救出を試みるのですが(アントニーオの所属してるマフィアのボスからの依頼)その時に散策した船と同じだったわけです。
まぁ当然ながらブロワは悪いやつで大企業の社長なのかなんなのかお偉い様で軍の上層部やマフィアの上層部とも繋がりがあり、秘密裏に軍の大佐(リヒター)と共に研究所にて不老不死の兵器の人体兵器の作成実験をしていたと。
そこで必要になっていたのがエレナの存在と赤い石だったという訳です。
で、あの手この手で捕らえようとしてたのです。
結果的にエレナが石の力を使い研究所を破壊して何とかこの計画は阻止することに。
という感じです。
後半戦は結構SFチックなのですが中盤までのハードボイルドでマフィアとかの話もあったりとかなり大人の雰囲気です。
BGMも相まって中々な雰囲気です。
前述しましたがほぼ女性陣の出番もなく野郎達の掛け合いを楽しむ作品でもあるように感じます。
PS
これ自分の好きなシーンです。